第1審判決から50年を記念して地元・早島町で第5回総会
小中判事(当時) から判決文の原稿を寄贈していただいたことを報告する岩間会長
参加者を激励する小川政亮先生
自らが作詩・作曲した「水仙の詩」を紹介する井上久仁子さん(左)
今年は、歴史 的な勝利判決を 勝ち取った朝日訴訟第1審判決からちょうど50年目の節目の年にあたります。 NPO朝日訴訟の会は、これを記念して第5回総会を朝日訴訟のたたかいの地・ 岡山県早島町の「ゆるびの舎」で開催しました。総会には地元早島町をはじめ岡山県内外からおよそ60人の方が参加しました。
総会では、 まず岩間一雄会長から「第1審判決の時に左陪席をつとめられた小中判事(当時・現在は東京で弁護士) から判決文の生の原稿を寄贈していただいた。記念すべき年に大変な光栄なことだ。NPOの大切な資料として保管していきたい」 とスライドを交えて、寄贈していただいた時の模様が紹介されました。続いて、川谷事務局長から09年度の活動報告、収支報告、10年度活動計画・予算案の提案が行なわれ、全員の拍手で承認されました。
総会には、 訴訟継承者の朝日健二さん(朝日訴訟の会・理事)や小川政亮先生 (日本社会事業大学名誉教授) なども参加され、参加者を激励しました。
総会に続いて、石口俊一弁護士(広島生存権裁判弁護団副団長)から「歴史的勝利判決から半世紀-今、 憲法25条は」 と題して記念講演をいただきました。石口先生は、「憲法25条 (生存権)にかかわる判例としていまもなお下級審に影響を与えている最高裁判決が昭和23年の食管法違反事件と朝日訴訟の2つとも津山の事件から始まっている。 その意味でも岡山は憲法25条のたたかいの地だ。 」と紹介しながら、これまで自身がかかわってきた社会保障裁判運動の歴史とその位置づけを説明しました。そして、「今では、 学生無年金訴訟や生存権裁判、障害者自立支援訴訟など、全国各地で、それも地元で応援をうけながら、 集団訴訟を起こすことができる時代状況になってきた。社会保障が『私的』保障へと変えられようとしている今、 いま一度憲法25条の生存権の実現をめざしてがんばりましょう」 と訴えました。
なお、総会では井上久仁子さん(朝日訴訟の会会員)が作詞・作曲した「水仙の詩」が披露され、参加者に感動を与えました。