第19回総会ーいのちのとりで裁判勝利の底流に朝日訴訟
朝日訴訟の会は2月17日、岡山市内で第19回総会を開催しました。これには、正会員が対面参加21人、リモート参加8人、委任49人のあわせて78人が、さらに賛助会員、その他の参加をあわせると92人がしました。
冒頭、開会あいさつにたった則武透会長は「ここ最近の『いのちのとりで裁判』は15勝11敗」と連勝続きだ。勝利判決の底流にあるのは、『判断過程統制論』というもので、行政の意思決定の判断過程に誤りがある場合は、司法としてきちんと判断をくだす、というもので、これは朝日訴訟の最高裁判決で唯一反対意見をのべた奥野裁判官が、朝日訴訟の第1審判決の浅沼裁判官の考えを引き継いだものだ。つまり、朝日訴訟は最終的には『裁判では負けた』というようにいわれるが、決してそうではなく、60年たった現在に大きな影響をあたえている。」と紹介し、朝日訴訟の歴史的な意義をさらに訴えていくことの重要性を強調しました。
続いて、鹿児島大学の伊藤周平先生から「岐路にたつ日本の社会保障」と題して記念講演をいただきました。伊藤先生は、現政権がすすめる大軍拡路線の危険性や消費税の逆累進性の問題点、社会保障の財源論、さらに生活保護の改善点など事例をあげながら説明されました。(講演内容の骨子は、2、3ページ)
次に川谷事務局長から事業報告、事業計画、会計報告等が提案されました。この中で、24年度の事業として、「展示室の閉鎖に伴う資料整理や早島町への寄贈」「手記や人間裁判の動画の普及」「朝日健二さんの没後10周年を記念した事業」などを柱とした報告が行われました。
つづいて交流や意見交換が行われたあと、平井副会長の閉会あいさつで総会を閉じました。