NPO(特定非営利活動法人) 朝日訴訟の会


朝日訴訟の会とは


「第二の朝日訴訟」のうち母子加算で基本合意なる

 
 2割弱引き下げられた高齢者、母子世帯の保護基準の復活を求めて争っている生存権裁判のうち、母子加算の訴訟について4月1日、原告団及び弁護団と長妻昭厚生労働大臣との間で基本合意が成立し、原告側が訴訟を取り下げることにした。
 今年は、朝日訴訟の一審勝訴判決50年という節目の年。このような記念すべき年に、「第二の朝日訴訟」あるいは「平成の人間裁判」とまでいわれる生存権裁判が、一部ではあるが勝利的合意に至ったことはまことに喜ばしい。
 残る老齢加算についても、「健康で文化的な最低限度の生活の確保に努める」としており、今後の裁判進行に少なからぬ影響を与えると考えられる。
 生存権裁判を支援する全国連絡会(小川政亮会長)は、当面の目標を初夏の政治戦にかけ、4月2日から5月下旬にかけ、連続3波の国会前座り込み陳情に入る。

母子加算に関する基本合意書(一部)
国(厚生労働省)と全国生存権訴訟原告団及び弁護団は、わが国における貧困の撲滅とナショナルミニマムの考え方の確立を目指し、以下のとおり合意するに至った。そして、同原告団及び弁護団は係属中の訴訟のうち、母子加算の復活を求める訴訟を本合意の成立を踏まえ終了させることとした。
1.国(厚生労働省)は、母子家庭の窮状にかんがみ、子どもの貧困解消を図るために復活した母子加算については、今後十分な調査を経ることなく、あるいは合理的な根拠もないままに廃止しないことを約束する。
2.国(厚生労働省)は、現在設置されているナショナルミニマム研究会における調査研究などを通じて、母子世帯や高齢者世帯を含め国民の最低生活水準に関して検証を行い、憲法第25条の理念に基づき、国民の健康で文化的な最低限度の生活の確保に努める。

朝日健二
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