医療研で朝日訴訟の現地たずねる
(写真は上は、人間裁判の碑の前で。下は朝日茂さんを知る元職員の高田さんから説明を聞く)
6月15日~17日の3日間、日本医労連が中心となって第34回医療研究全国集会が岡山県倉敷市で開催されました。 全国から1400人が集まり、医療改善運動など日ごろの実践活動を報告しあいました。開催場所が岡山県ということもあって、 2日目の分科会では特別に朝日訴訟のたたかいの現地をたずねる「動く分科会」がもたれました。約50名の参加者は、 バスで午前中ハンセン病療養所を訪問し、入園者のみなさんと懇談したあと、午後から朝日訴訟の現地・早島町をおとづれました。現地では、 朝日訴訟の碑を見学したあと、当時、患者の間で「地獄坂」とよばれていた坂道を徒歩で登り、現国立南岡山医療センターに到着。 院内の会議室で朝日訴訟のたたかいの遺品などの展示品をみながら、訴訟を受け継いだ朝日健二さん(NPO朝日訴訟の会理事)から、 当時のたたかいの模様やなぜ養子となって訴訟を受け継いだか、などの講演を聞きました。参加者からは、「私が必死で自分自身を生きている間、 こんなにも他人様と社会に自分の時間を費やす人がおられた事に自分自身が切ないくらい、小さな人間に思えました。・・・ これからもっと社会に目を向けて生きたい。」「今まさに第2の朝日訴訟の時代ということがストンと胸におちた。・・・ 医療労働者の役割を痛感した。」などの感想が寄せられました。この動く分科会には、朝日健二さんをはじめ、NPO朝日訴訟の会の役員や会員、 ボランティアの皆さんたち多数が協力してくれました。
コメント (1)
走るバスの中で食事をとり、人間裁判の記録映画を鑑賞するという強行軍でしたが、みなさん熱心に学習されました。地元の方は、この1日のために展示の準備、後始末と大変お世話をいただきました。心から感謝し厚くお礼申し上げます。
長島愛生園、邑久光明園の入所者自治会や職員の方から、患者の隔離政策に手を貸した光田健輔医師の役割、一人の入所者の手紙から国家賠償訴訟を援助した弁護士の役割という明暗を分けた二通りの役割を聞き、専門職が常に人権のアンテナの役割を自覚してその仕事に携わることの重要性を教えられた「動く分科会」でした。ありがとうございました。
朝日健二より | 2007年06月29日 09:57