第3回総会に110人 生活保護切捨て=「ヤミの北九州方式」を告発
(総会で特別報告をする小川政亮先生)
「朝日訴訟の会」は2月10日、 県立図書館で第3回総会を開催しました。 これには遠くは石川や愛媛、香川など県外からも参加者があり、あわせて110人が参加しました。
総会は、松岡副会長の開会あいさつではじまり、提訴50周年の節目の年にあたった07年度の事業報告や会計報告がなされました。
この後、北九州市立大学講師の藤藪貴治氏による「生活保護・ヤミの北九州方式を暴く」と題した記念講演が行なわれました。藤藪氏は、昨年 「おにぎりが食いたい」と日記を残して餓死した事件をはじめ、3年連続して餓死者や自殺者を出した北九州市の生活保護行政について、 「水際作戦」(申請書を渡さない)、「硫黄島作戦」(いったん保護を受けさせても辞退届けを強制提出させ打ち切る) などが行なわれ、予算総額で300億円を超えないルールがあることを紹介し、それを貫徹させるため、 組合つぶしや人事評価制度でコントロールしている「ヤミの北九州方式」があること、 厚労省はこれを先進事例として全国に広めようとしていることを報告しました。そして、 いま全国に広がっている反貧困のネットワークづくりと共同して、「朝日訴訟の魂」を全国に広げることの重要性を強調しました。
この後、全国生存権裁判の意義と現況報告(小川政亮氏)、岡山市の福祉事務所での課題(水畑光雄氏)、 病院のソーシャルワーカーとして地域の生活保護受給の概要(森田千賀子氏)などの特別報告が行なわれ閉会しました。
(朝日茂氏のお墓にお参りする学生たち・上。朝日さんから朝日訴訟について説明を受ける学生ら・下)
翌11日には、愛媛大学 の鈴木准教授や学生ら9名が小川政亮先生や朝日健二さんらとともに津山市本行寺にある朝日茂氏のお墓にお参りしました。 学生らは、小川先生や朝日健二さんの説明に聞き入りながら、墓標に刻まれている「憲法25条を守れ」 「すべて国民は健康で文化的な・・・」の刻印をみながら、朝日さんの不屈のたたかいに感銘を受けていました。その後、 早島町にある「人間裁判の碑」を見学しました。学生らは、「生きた教材に学ぶことができて有意義だった」 と感想を残してくれました。
コメント (2)
川谷様はじめ朝日訴訟の会の方々へ
愛媛大学の鈴木靜です。この度は、密度の濃い集会に参加させていただきありがとうございました。翌日も、川谷様にお世話いただき、津山市までお墓参りに行く事ができました。心から感謝しております、ありがとうございました。
今日、学生たちとゼミをしました。それぞれに思う所があったようで、今後の研究活動に生かすようです。新年度は「人間裁判」DVDを皆で見ようと話しています。
どうぞ今後とも宜しくお願いいたします。
鈴木 靜(愛媛大学)より | 2008年02月12日 22:51
鈴木先生
先日の第3回総会には学生さんを含め多数、遠方から参加していただきありがとうございました。時間があれば、朝日さんの遺品にもふれていただければもっとよかったのかもしれません。次の機会にご案内いたします。ぜひ、またおいでください。
川谷宗夫より | 2008年02月13日 21:19