NPO(特定非営利活動法人) 朝日訴訟の会


朝日訴訟の会とは


第4回総会に100人が参加

 第4回総会 015

  NPO朝日訴訟の会は、 28日、 第4回総会を県立図書館で開催しました。 これには、昨年に引き続き愛媛大学の学生達や県外からの参加者も含めて約100名が参加しました。 朝日訴訟の会は2006年に、 憲法25条の生存権保障を求めてたたかった故朝日茂さんの遺志を受け継ぎ、 広めようと設立されたもの。現在、段ボール箱12箱に残された膨大な資料整理にとりかかり、 ホームページにアップする作業をすすめています。

 総会は、 最初に岩間会長が「若い人が大勢参加してくれて、まさに朝日茂さんの遺志を受け継ぎ、広める組織にふさわしい総会だ」とあいさつ。 その後、佛教大学社会学部教授の金澤誠一先生による「現代の最低生計費と保護基準、そして朝日訴訟」と題した記念講演に移りました。 金澤先生は首都圏で「最低生計費」を試算した経験から、まず「最低生活の岩盤」を形成するものとしての基準をつくらなければならない、 と強調し、それは「適切な栄養を得ているか」「人前に出て恥をかかないでいられるか」など生活の「機能」のことであり、これが 「健康で文化的な最低限度の生活」の意味内容であると説明しました。そしてそれに加えて、最低所得の保障、社会福祉サービス、 生活基盤(住宅・医療・教育)などのナショナルミニマムの体系がなければならないとして、その具体的な算定の方法を説明しながら、 現在、首都圏では若年単身者で233801円、 30代夫婦のみ世帯で356000円など9つのパターンで具体的な金額を紹介し、 これだけの金額が最低生計費として必要だと説明しました。そしてこの基準をもとに、 何の基準もない相対性貧困論の曖昧さを批判し、今日の生活保護基準の引き下げ攻撃に反撃していこうと呼びかけました。

 続いて総会は、議案の提案に移り今年度の事業計画として映画「人間裁判」のDVD化、朝日茂「証言集」 の発行などをおこなっていくことが全員の賛成で承認されました。(写真は、全国生存権裁判について発言する朝日健二氏)

 

川谷宗夫
| コメント (1)

トラックバック

コメント (1)

 参加者で見ると、昨年を上回り、補助いすが出されるほどの盛況でした。都道府県別で見ると地元岡山県のほか、茨城、東京、兵庫、愛媛、香川、徳島の7都県でした。
 同日発行された会誌『人間裁判』第3号(58頁)は、いずれホームページで紹介されることと存じますが、「特集――朝日訴訟を生きた頃」4編を始め、感動的な読み物で溢れています。これは生存権にかかわられる方の必読文献になるのではないでしょうか。

コメントを投稿







その他の記事

最近の記事

検索

カテゴリー

バックナンバー(月別)



ご注意: 現在スタイルシートを読み込んでいないため、デザインが正常に表示できません。これが意図しない現象の場合は、新しいブラウザをご利用下さい。