北海道東川町(松岡市郎町長)が4月から生活保護を受けている一人親世帯や高齢者世帯などを対象に月額8000円以上を「福祉給付金」として支給する。
わが国の高齢者の所得は所得四分位階級別で第一分位に約六割が集中し、一人親世帯の相対的貧困率はOECD加入国の中で最も高いと指摘されている。そのような格差と貧困の象徴のような世帯の中でも特に困窮して生活保護を受けていた世帯の老齢加算が廃止され、母子世帯の母子加算も2009年3月限りで廃止される。このような非情な政治に対し、全国で百十余人の高齢者・一人親が「生存権裁判」を提訴している。
こうしたなかで行われることになった東川町の救済策は、生活保護に頼らざるを得ない母子家庭や高齢者にとって地獄で仏に会えたようなものではないか。年越し“派遣村”の救援に参加した千数百人のボランティアの活動に深い感動を覚えたが、それに劣らぬものを東川町の救済策は感じさせる。
朝日健二
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岡山県社保協は3月18日、岡山県後期高齢者医療広域連合に対して、「保険料の滞納を理由にした『資格証』の発行を行なわない」
よう申し入れました(写真・右の3人が社保協の代表)。従来の制度では75歳以上の高齢者は「資格証」発行の対象から除外されていましたが、
後期高齢者医療制度のもとでは1年以上の滞納で無慈悲にも「資格証」が発行されることになっています。
申し入れに対して、楢村事務局長は「滞納者の中には『払えない人』と『払わない人』がいる。
払わない人には資格証を発行しなければ制度の公平感が失われる」とし、納付相談などを繰り返して理解を得る、とした上で、
一定の基準のもとに「資格証」の発行を考えていることを表明しました。参加者からは「憲法25条のもとで、
医療や福祉などの社会保障制度を受けられない人がでることがあってはならない。ペナルティーには反対である」
ことをあらためて申し入れました。「普通徴収」は昨年7月から実施されているため、1年以上の滞納者は今年7月から生まれることになります。
保険料徴収の実務を行なっている各市町村が実際には「資格証」を発行するかどうかを決めるため、今後、
各自治体にむけた取り組みを強化していくことが重要です。
川谷宗夫
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