岡山県社保協は、9月9日から11日までの3日間、
社会保障の充実を求めて岡山県内27市町村を訪問する全県キャラバンを実施しました。各首長に対して「後期高齢者医療制度の廃止」
「国保の資格証を発行するな」など23項目を掲げて、住民の命と暮らしを守るために自治体の責務を最大限に果たしてほしいと要請しました。
各自治体とも小泉・安部内閣から続いた「三位一体改革」の影響で、自治体財政も危機的な状況にあり、
そのなかで自治体のみなさんも苦労しながら奮闘されている様子もうかがうことができました。
国の社会保障費2200億円削減路線を変えないかぎり根本的な解決は難しいことも明らかとなり、
自治体とともに国に対して声を上げていくことでは一致する部分もたくさんありました。しかし、自治体の中には、
国の指導に従順にしたがって資格証を発行しているところもあり、住民の運動を弱めてはいけません。キャラバンの結果は、
まとまり次第あらためてご紹介します。
川谷宗夫
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関東地方の中学校で、ビデオ「人間裁判」をみた生徒さんたちから感想が寄せられました。いくつかを紹介します。
◆私は、朝日さんの話しを知って「すごいなあ」と思いました。一人の人が国を相手に戦う行動力が、病気を持っていながら死ぬまで、
訴え続ける強い思いが、とてもかっこいいと思いました。生活保護法については、よくわからないことが多いですが、
朝日さんのことがきっかけで、月額が増えたことを知りまし た。いくら50年前でも、月600円では、ふつうに考えて大変だと思いました。
でも朝日さんは、いのちをかけて闘ったのだから、長生きして保障をうけて欲しかったと思いました。(女子)
◆実際の様子(映像)を見ると援助しているとはいえ、生存権としての意味とはかけ離れていた。国は、
なぜこの現状をわかってくれなかったのだろう。(男子)
◆国が定めた法律に、国民は従わなくてはならないのに、国は憲法に従わないのはおかしいと思う。誰のための権利なのかを考えて欲しい。
(男子)
◆・・・今の生活保護の金額が変わったのは、朝日さんがなくなってからというのが皮肉だが、朝日さんの闘いというのはまちがいない。
本当に感謝すべきだと思った。(女子)
◆憲法25条は、あっても声をあげていかなければ、何も変わらないのだということがわかりました。(女子)
ビデオ「人間裁判」は、NPO朝日訴訟の会で取り扱っています。お申込みはNPO朝日訴訟(TEL
086-255-1299 FAX 086-255-8060)まで。1本5000円です。
川谷宗夫
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今年11月22日(土)~24日(月・休)に「全国学習交流集会in倉敷」(主催:労働者学習協会)
が岡山県倉敷市で開催されます。この2日目の分科会で「朝日訴訟から学ぶ」というテーマで第2分科会がもたれることになりました。
全国学習交流集会は2年に一度開催されているもので、「貧困をなくし、憲法どおりの日本をつくるために、3日間、とことん交流」(開催要項)
しようと開かれるもの。
2日目の23日は8つの分科会がもたれます。第2分科会は「朝日訴訟を学ぶ」のテーマで開催されることから、
NPO朝日訴訟の会も全面的に協力することにしています。分科会では、講演の講師に広島生存権裁判をたたかっておられる石口弁護士
(広島県弁護士会会長)をお招きし、朝日訴訟と生存権裁判の意義、についてお話をしていただく予定です。石口弁護士は、
朝日茂さんと同郷の岡山県津山市のご出身で、弁護士をめざした原点も「朝日訴訟にある」と語っておられます。
きっと情熱あふれる有意義なお話しが聞けるものと思います。多くの皆さんがご参加いただき、
憲法25条を守る運動に生かしていただければ幸いです。
川谷宗夫
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9月はじめに岡山県社保協がおこなった全県キャラバンで、
岡山県内では国民健康保険の資格証の発行件数が4400件を超えていることが明らかとなりました(総数4463件)。
著しく増えているのは岡山市で、 2004年に113件だったものが05年は385件、06年は649件、07年は1837件、
そして今年08年にはついに2400件もの発行件数になっています(いずれの年も9月1日現在)。 倉敷市もここ数年増えてきていましたが、
今年は1449件で昨年に比べると約200件減少しています。また、 浅口市は86件ですがそのうち2件には母子家庭が含まれています。
キャラバンのなかで、自治体の担当者は「負担の公平を図る」 「健全な運営し資するため」などと説明しますが、
もし母子家庭で子どもが病気になったときのことなどを考えたことがあるのでしょうか。 多くの自治体が母子や病人をかかえた世帯、
障害者の家庭などには資格証の発行は行なっていません。県社保協は、
滞納世帯に一律に資格証を発行することや母子家庭にまで発行することは断じて許せないとして、
地域社保協などとともに自治体交渉などを行なっていくことにしています。
川谷宗夫
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